名入れ USBが人気の理由
先ほど差別化のところで、機能間の連携を強調したが、その連携によって何が変わるのかもアクティビティー上で確認できる。
たとえば、リードタイムを短くするには、どのアクティビティーとどのアクティビティーが関係があり、どこがボトルネックとなっているのか。
現状が二週間だとすると、その内訳がアクティビティー単位で何日ずつなのか。
何と何を変更すれば何日短くなるのか、などを追うための基礎資料となる。
また、改善策のシステム化に必要な投資額は見積もることができるが、効果の方を金額換算するのは難しいとよく言われる。
そこで、実際にどれだけ難しいかを考えてみたい。
実際にどうするかという点で最初の手がかりになるのは、やはりCSFである。
顧客に対してサービスレベルがどれだけ向上すると、どれだけ既存顧客とのビジネスが拡大するのか、あるいは今まで開拓できなかった顧客を新しく顧客にできるのかがポイントになる。
現状のサービスレベルだと、確保できておつきあいしていただいている顧客は一OO社である。
サービスレベルをもう一段上げると、競合他社の顧客をとることができる。
それによって1OO社が15O社に増えるという見込みから期待収益を算出するのである。
将来的な売り上げの拡大は、実現性という意味では社内のオペレーションを改善して得られると考えられるコスト削減の見積もりに比べると、かなり不確定にならざるをえない。
しかし、逆にその部分をまったくコミットメント(公約)できないような販売部門やマーケティング部門であるならば、それはそもそも責任を放棄しているとしか言いようがない。
確率1OO%とはいかなくても、ある程度の確率をもって達成を約束できないようでは、責任を果たしていないことになる。
効果に対してコミットメントをもつことが、各々の部門として必要なのである。
要するに、各部門が単に「あれもほしい、これもほしい」と言うだけではなく、「ほしいと言った以上は、必ずもとをとる」という約束をとることが、情報システム開発では重要なのである。
それができて初めて、使って効果を出せる情報システムが実現する。
ひどい例をあげると、ある部門の「あれも必要。
これも必要。
こういう例外もある」という主張に合わせて一生懸命つくった機能が、使われているとは思えない場合がある。
「使っているのか」と聞くと、「現在は使っていない」という回答がくる。
「では、いつ使うのか」と問いかけると、「1O年に一回くらいだ」。
こんなケースが起こらないように、必要な機能を見極めていくためにも、コンサルティング・プロセスで述べたように、例外事象が何で、それは全体のどのくらいにあたるのかを押さえていかなければならない。
また、各部門が求めることに対して、成果をコミットする姿勢が重要なのである。
もうひとつ、ビジネス・システムの再設計で強調したいことがある。
それは、機能やアクティビティーの順番を入れ替えてみることである。
現在はR&D、製品開発、生産、マーケティング、販売という順番に流れているものを、たとえば販売の機能を生産の前に置く(要するに受注してから生産をする)とどうなるか、といった新しい考え方を机上でやってみるのである。
これもアクティビティー分析の重要なポイントになる。
eビジネスと言うと、必ず例に出されるデルコンピュータのように、受注を先に行うことで、一週間以内とか三日以内に製品を提供することで在庫をかなり減らせる「ピルド・トゥー・オーダー」の考え方が存在する。
少し前の話になるが、ベネトンが興味深い工夫をしている。
ベネトンのようなアパレルはつくりだめの代表的な産業で、半年後に販売するものを何カ月もかけて生産し、在庫しておく。
欠品や売れ残りを出さずに利益を最大化するためには、半年後に何色がよく売れるかという販売予測をいかに正確に行うかが最重要であった。
ところが、いくら販売予測に力を入れても、完壁な予測にはなりえない。
どうしても、店頭で欠品が発生してしまう。
従来のビジネス・システムだと、店頭で欠品が出て、追加注文があるとその時点から生産が開始されるため、店頭に品物が届くまで最低でも三週間以上を要した。
ところが、それでは品物がついた時点で、顧客は他社から購入しているし、最盛期も逃すことになる。
このリードタイムを短くするためにベネトンがシステムをどう変えたかというと、従来は糸を紡いで染色をし、織物をして、Tシャツやトレーナーに仕上げるプロセスをとっていた。
これを逆に、真っ白な糸で真っ白なTシャツ、トレーナー、セーターをつくり、消費地に近い倉庫の横の染色工場に委託して、最終段階で色を染めて出荷する方法に変更したのである。
そうすれば、追加注文を受けて店頭に並ぶまで、一週間しかかからないですむ。
アクティビティー分析においては、業務を細かくブレイク、ダウンしてコスト情報を出すとともに、アクティビティーの組み合わせや連携を、既存の流れに縛られずにもう一回前後させて考えてみることが重要なのである。
そのことが、ビジネス・システムの変革に大きく役に立つことになる。
企業のなかには当然と見なされている「暗黙の了解」がいろいろと存在する。
それに対して、「本当にそうなのか」という疑問をぶつけていくのも、コンサルタントの役割である。
しかも、ネットワークをはじめとするITの利用を考慮すれば、従来とは異なる新しいやり方が必ず存在する。
一見非常識に見えるような考え方、ビジネスの組み方、ビジネスプロセスのあり方の可能性を、常識にとらわれずに柔軟に確かめていこうという姿勢とその実践が、ITコンサルタントに求められるのである。
コンサルティング活動を進めるにあたってポイントとなるいくつかのテクニックを伝えることにある。
「問題の構造化」、「インタビュー」、「プレゼンテーション」、「説得型スピーチの構成」、「図表の使い方」について説明したい。
これらの活動は、コンサルタントではなくとも、普通のビジネスマンであれば、多かれ少なかれ日常業務のなかで実践していることである。
逆に、それだけに新しい発見があると確信している。
ひとつ目は、問題点の構造化である。
企業のなかにはいろいろな問題点が存在する。
その洗い出し作業は、モノをつくったり売ったりする現場の人たちを集めてやってもらうときも、管理職やトップ・マネジメントを集めてやってもらうときも同じである。
「会社の現状の問題点は?」と聞くと、1Oや2Oどころか、1OO近くあがってくるものである。
それらの問題をブレイクダウンし、原因を探っていく。
ほとんどの問題は複数の要因によって発生しているため、この過程でのポイントは「なぜ」を繰り返すことである。
図却にあるように、問題点の事象として「利益判断に基づいた受注活動ができていない」ということが営業サイドからあがったとすれば、なぜそれができないかを考える。
「情報システムがないからではないか」などと表面的なことを言っている聞は話が深まらない。
「なぜ」という疑問点があがったときには、その理由がいくつかある。
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